離婚の話し合いで心がけておくべき7つのポイント

こんにちは、函館の行政書士 小川たけひろです。

日本の夫婦のが離婚する場合、90%が協議離婚です。つまり、話し合いだけで離婚に至る場合がほとんどです。話し合いの内容は、慰謝料、養育費、財産分与、年金分割面会交流など多岐にわたり、それぞれの内容が離婚後のあなたや子どもの人生に大きく影響する内容ばかりです。

そのため、いかにスムーズに話し合いを進め、好条件を引き出すかが非常に重要になってきます。今回は、離婚時の話し合いにおいて、知っておきたいことをまとめてみましたので参考にしてみてください。

1.話し合いに臨むときの心構え

では、実際に話し合いに臨むとき、どのような心構えが必要でしょうか。離婚にいたる理由は性格の不一致、相手の不倫、浮気など様々です。相手方の不倫や浮気などが原因で離婚することになったような場合、憎しみや怒りから、けんか腰の口調で話しあいをしてしまい、相手方を怒らせてしまって話し合いで解決できなくなることもあります。

ここは、早期解決と好条件を引き出すためにも、憎しみや怒りはいったん心にしまって、冷静になりましょう。そして、決して相手を責めてはいけません。また、相手から責められてもかわすくらいの心の余裕をもって話し合いに臨みましょう。また、あらかじめ、話し合いの内容を書き出して整理してから話し合いに臨みましょう。

🔳話し合いに臨むときの心構え

・相手を責めない。

・責められても冷静にかわす。

・話す内容はあらかじめ書き出しておく。

2.どんな場所で話し合えばいいか?

つぎに、話し合いはどんな場所ですれば良いのでしょうか?

基本的に、場所はどこでも良いのですが、相手のDVが原因で離婚しようとしている場合や、相手が激高しがちな性格であるような場合には、話し合いの途中で暴力を振るわれたり、大声で罵倒されたりして、話し合いができなくなったり、あなたの希望や考えを相手に言えなくなってしまうこともあります。

そのため、こういった心配があるなら、ボックス席のある、最低限のプライベート空間を保てて、”第三者の目”がある喫茶店やファストフード店などの活用をおすすめします。こういった場所だと、自制心が働き、落ち着いて話し合いができるでしょう。

しかし、夫婦のどちらかの実家で話し合うことは、あまりお勧めしません。理由は、親が話し合いに参入してしまうと、冷静で公平な話し合いができなくなる可能性があるからです。親が不在のときに使わせてもらうのは良いのですが、在宅だと、話し合いの流れや事情によっては、夫婦の話し合いに口を挟みたくなってしまうかもしれません。

親なら、たとえ、自分の娘や息子に非があるとしても、肩入れしてしまうこともあるでしょう。そうなると、相手方も感情的になってしまい、まとまる話もまとまらなくなってしまうかもしれません。

🔳どんな場所で話し合えばいいか?

・基本的にどこでもOK

・相手の暴力や暴言が心配なら“第三者の目”がある場所で

・双方の実家だと親が肩入れしてしまう心配がある。

3.子供がそばにいても大丈夫か?

まだ生まれて間もない子どもであれば、問題はないでしょうが、ある程度話を理解できる年頃の子どもの場合、できれば、子どもには話し合いの内容を聞かせないようにした方が良いかもしれません。特に離婚後、どちらが親権者となり子どもを引き取るのかという話しをする場合、片方の親と暮らせなくなる子どもの心境は複雑でしょう。

🔳子供がそばにいても大丈夫か?

・話し合いは基本的に夫婦だけで。子どもに無用な心配をさせる必要はありません。

4.第三者に同席してもらった方がいいのか?

基本的に、離婚についての話し合いは夫婦のことなので、親や兄弟姉妹、友人など第三者が同席するということに違和感があるかもしれません。

でも、②でも話しましたが、相手の暴力や暴言が心配であれば、第三者に話し合いに同席してもらうことで避けられるかもしれません。

また、話し合いで決めたことについて、言った言わないを回避するため、証人として同席してもらうというメリットもあります。

🔳第三者に同席してもらった方がいいのか?

・相手の暴力や暴言が心配であれば、第三者の同席で回避できるかも。

・後々の証人として同席してもらうことも。

5.話し合いがまとまったら文書にしましょう。

しっかり話し合いができて、条件が決まったら、必ず離婚協議書などの文書を作成しましょう。離婚後、言った言わないの争いを避けるためにも、文書で残しておくことは有益です。

できれば、強制執行認諾条項を付すことができる公正証書での作成をおすすめします。養育費支払いの取り決めがあった場合、万一、相手方が支払いを怠れば、調停や裁判をすることなしに、強制執行の手続きに入ることが可能です。

離婚の条件の中でも、養育費の支払いは、大きな割合を占めます。お子さんの将来のためにも、公正証書という、よりしっかりした文書で残してあげるべきでしょう。

また、文書をご自分で作成する場合、ネットや書籍のひな形をそのまま引用されている方がいらっしゃいますが、離婚はその夫婦によって、話し合いの内容も条件も違います。ひな形は一般的なケースを想定して作られているものがほとんどです。

そのため、その夫婦の状況にマッチした文書を作るときには、もう少し思考を重ねたり、文章表現に気をつかわなければいけません。せっかく作った文書でも、表現や用語を間違えば内容が無効になったり、そもそも文書全体が無効になってしまう心配もあります。

また、離婚後「これが抜けていた」とか「ここをこうしておけば良かった」など、文書を変えたい状況になったとき、相手が快く応じてくれれば問題ありませんが、そうでない場合も考えられます。こういった、心配や不安があるなら、文書の作成は、文書作成の専門家である行政書士などに依頼すると良いでしょう。

🔳話し合いがまとまったら文書にしましょう。

・離婚の条件がまとまったら必ず文書で残しましょう。

・できれば、強制執行が可能となる公正証書で作成しましょう。

・文書作成に不安があるなら、行政書士など専門家に依頼すると良い。

6.離婚届を同時に書いてもらい、あなたが保管しましょう。

話し合いがまとまったら、最後に、その場で離婚届を書いてもらいましょう。後日、相手の考えが変わって、「離婚しない」、「離婚届は書かない」と言われないためにも、気が変わらないうちに、話し合いの場で書いてもらい、あなたが保管するようにしましょう。そして、公正証書などの文書を作成したら、すみやかに、役所に提出しましょう。

🔳離婚届を同時に書いてもらい、あなたが保管しましょう。

・話し合いがまとまっても、後日相手の気が変わることがある。

・話し合いの場で離婚届を書いてもらい、あなたが保管しましょう。

・公正証書などの文書を作成したら、速やかに役所に提出しましょう。

7.話し合いに適した時間はあるか?

最後に、心理的な話ですが、話し合いをする場合、適した時間や天候があるのでしょうか?

よく、「タイミングが良かった」「タイミングが悪かった」といいますが、同じことを話し合っても、状況が違うだけで、違った受け止め方をされ、正反対の結果になってしまうことも多々あります。

そのため、離婚の話し合いをするときでも、タイミングの見極めは意外と重要になってきます。

まず避けたい時間帯は、夜です。

夜の方が、ゆっくり落ち着いて話し合いができそうですが、実際は、冷静に話し合いにくい時間帯なのです。夜は、一日の疲れが、たまっているため、人生を左右するようなシリアスな話し合いをする気持ちになりにくくなります。

また、話し合いをしても、疲れた頭では、考えがうまくまとまらず、話もネガティブな方向に向きやすくなります。そして、そんな状況についイライラしてしまったり、物言いが感情的になってしまったり、あまりおすすめできる時間帯ではありません。

では、どんな時間帯なら良いのでしょうか?

離婚などシリアスな話をするなら、昼間の時間帯をおすすめします。理由は、まず、太陽が出ている状況、つまり、周りが明るくて視界が効く状況というのは、「思考を冷静に保つ」とう作用があるようです。

また、気持ちを明るく前向きにさせる作用もあるため、話の方向もポジティブになりやすいようです。その結果、冷静で建設的な話し合いがしやすくなります。

では、お互いの生活習慣が違って昼間に話し合えないなら、いつがいいのでしょうか?

おすすめは休日です。現在は週休2日が定着していますが、連休なら、仕事から離れてじっくり考える時間が作れます。話し合いが連休初日であれば、話し合いで思わぬ展開や、条件提示があって頭がパニックになってしまっても、翌日は話し合いの内容を検討したり、心の整理の時間を持つことができるといったメリットがあります。週休2日でなくても話し合いの内容も大切ですが、話し合う時間帯も大切です。

ちょっとした気遣いですが、話し合いの結果に影響するポイントです。話し合いのテーマが離婚など大きなものほど、昼間の時間帯をおすすめします。

🔳話し合いに適した時間はあるか?

・夜はネガティブ思考になりがちなので避ける。

・昼間はポジティブになりやすくおすすめ。

・休日も心の整理や考えをまとめることができおすすめ。

8.まとめ

離婚後のあなたと子どもの人生を左右するため、離婚に向けての話し合いは重要な意味を持ちます。場当たり的に話し合いに臨んだり、感情的になってしまっては、まとまる話だったこともまとまらず、どうしたら良いのか途方に暮れてしまうことも。

また、話し合ったことを文書にしておくことは、話し合いの集大成として最後にやっておくべき重要な仕事です。これをしないで、口約束だけで離婚してしまうことは、非常に危険です。

離婚に向けて、話し合いは避けて通れません。この記事を参考にしていただき、話し合いに向けての不安を少しでも軽減していただければ幸いです。

Pocket