元配偶者の財産隠しが発覚!財産分与のやり直しは可能か?

こんにちは、函館の行政書士 小川たけひろです。

離婚時に、元配偶者が財産を隠していたことを知らずに財産分与をしたため、分与額が不当に少なかったり、相手が財産を隠していたため財産分与が行われなかったような場合、離婚後あらためて財産分与をやり直すことはできないのでしょうか?

1.離婚後2年を過ぎると財産分与の請求ができなくなる。

結論からいえば、財産分与をした際には分からなかった財産が、新たに見つかった場合には、再度財産分与の請求が可能です。
ただし、財産分与は離婚後2年以内に請求する必要があり、それを過ぎると財産分与の申立てが出来なくなります。そのため、離婚から2年以内に財産分与を求める申立をする必要があります。

2.財産分与をしない取り決めをした場合は財産分与を請求できない

でも、離婚時に財産分与の請求をしない取り決めをしていた場合は、たとえ、離婚後2年を経過していなくても、財産分与を請求することはできません。たとえば、離婚時に離婚協議書や離婚給付等契約公正証書などを作成していた場合が典型です。それらの文書の中で「財産分与の請求はしない」という請求放棄の条項がある場合、財産分与を請求することができません。

また、このような請求放棄の条項がなかったとしても、「甲及び乙は、本協議書(本公正証書)に定めるほか相互になんらの債権債務がないことを相互に確認する」という、いわゆる清算条項ある場合、財産分与の請求も放棄したと見なされます。

このように、明確に財産分与の請求を放棄するような条項や、清算条項によって財産分与を請求しないことを取り決めていた場合は、離婚後の財産分与の請求はできません。

3.財産分与の申立期限を過ぎてしまった場合は諦めるしかないのか?

財産分与が行われずに2年を過ぎてしまった場合には、申立てを行うことができなくなりますが、過去には例外もありました。

裁判例で、財産を意図的に隠蔽して夫が離婚後2年以内に財産分与請求をすることを妨げた妻に対し、不法行為責任を認め損害賠償を命じたケースがあります。このケースでは、直接的に財産分与を実現したのではなく、損害賠償という形で間接的に財産分与を実現したものといえます。

しかし、このような例はほとんどなく、ハードルも高いと思われます。また、上記のように、文書で財産分与の請求をしない取り決めをしているような場合であれば、やはり財産分与を請求できない可能性が高いと思われます。

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