「養育費算定表」が16年ぶりに改訂されてどうなる?

あけましておめでとうございます。

函館の行政書士 小川たけひろです。

 

最高裁司法研修所は、令和元年12月23日付けの研究報告書で、離婚後に子どもに支払われる養育費を決める際に使われていた「算定表」を平成15年以来、16年振りに改訂したと発表しました。

改訂版「算定表」によると、携帯電話の普及が子どもにも広がっているといった社会情勢の変化や経済情勢、税率の改正などを反映させているのが特徴で、ケースバイケースではありますが、親の年収によっては月額1~2万円程度の増加傾向となっているようです。

 

1 そもそも養育費とは

両親が離婚したときに「養育費」という言葉をよく耳にします。

「養育費」とは、非監護親(子どもと離れて住む親)から、監護親(子どもを監督し、保護する親)に対して支払われる未成熟子(身体的・精神的・経済的にまだ完全な大人ではないため、未だ仕事に就くことができず扶養を受ける必要がある子)の養育に要する費用で、具体的いうと衣食住にかかる費用、交通費、医療費、塾や習い事のなど費用、学費や娯楽費、小遣い、その他教育に必要な費用などが養育費に含まれます。

2 養育費を取り決める際の方法

養育費の取り決めは以下のような方法で行われます。

① 両親による話し合いで決める

養育費の取り決めについては、協議離婚の場合、基本的に、両親が話し合って決めることになります。

② 話し合いがまとまらない場合

父母の話し合いがまとまらない場合やそもそも話し合いができないなどの場合は、家庭裁判所の調停や審判といった制度を利用して養育費を決めるといったことが考えられます。

3 「算定表」改正の必要性

養育費を取り決める際に参考とされる「算定表」ではありますが、社会情勢や経済状況などが「算定表」を作成した当時とは大きく変わってしまいました。たとえば、当時と現在を比べてみると、子どもにかかる食費や光熱費などが上昇したことや、携帯電話が子どもにまで普及するようになったといった変化を考慮する必要性が生れてきました。そのため、今回こういった社会情勢や経済情勢の変化を考慮して、「算定表」を更新することになりました。

 

そして、

改訂版「養育費・婚姻費用算定表」はこちら

 

4 改訂版「算定表」によると養育費は増加傾向に

改定版「算定表」も従来の「算定表」の考え方をベースに、現在の社会情勢や経済情勢、税率の改正などに対応しています。そのため、この「算定表」を使うことで、個人差はありますが、年収によっては、月額1~2万円程度の増加となるか、または金額が変わらないかのどちらかになり、金額が減るといったケースはないようです。

5 成人年齢18歳への引き下げで養育費も18歳まで?

養育費は子どもが成人するまで支払われるのが一般的です。しかし、令和4年4月の改正民法の施行で成人年齢が18歳に引き下げられることになりますが、この改正で、養育費の支払いも18歳までとされてしまうのでしょうか?

この点について研究報告書では、大半の子どもは18歳の段階で経済的に自立していないとして、養育費の支払いは現行通り20歳まで支払うべきだとの見解を示しています。

 

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