亡くなった父が借りていた貸金庫を開扉するには?

こんにちは、函館の行政書士 小川たけひろです。

 

被相続人である父が生前、銀行に貸金庫を借りていました。その中には、遺言書や登記権利書、株券などいろいろと重要な物が入っているようです。父が亡くなってしまい、開扉の手続きを取ろうとしたとき、どのような手続きが必要なのでしょうか?

 

1.貸金庫を借りた被相続人の地位を相続人が承継する

銀行などにある貸金庫については、被相続人である父親と銀行との間で賃貸借契約を結んでいます。このため、「賃借人」である父親の地位を相続人が承継することになります。

銀行としては、被相続人(亡父)の戸籍謄本から相続人が誰であるかを確定し、相続人全員の印鑑証明書の提出と貸金庫の開扉にあたり、相続人全員の立ち合いを求める場合が多いと思います。

相続人の中の一人が、相続人を代表して貸金庫のキャビネットを開扉手続きをすることや財産の保管をすることについて、他の相続人全員の合意が得られれば、その旨の委任状と印鑑証明書を用意して開扉手続きをすることになります。

2.被相続人の貸金庫の内容物は必ず確認しましょう!

貸金庫を開扉するということは、もちろん遺産分割に先立っての相続財産の確認という意味合いがありますが、遺産分割後の相続税の計算や相続税を納税したことによる税務調査に備えるためにも必要なことになってきます。

貸金庫には、自筆証書遺言、不動産の登記済証などが、保管されていることが多いです。このため、貸金庫の中に何が入っているのか確認しないで遺産分割協議などを進めてしまい、その後、貸金庫から自筆証書遺言が発見されたような場合には、基本的に「遺言書の内容に従う」ことになります。

これがどういういうことになるかというと、相続人全員が遺産分割協議の内容に納得していたとしても、遺産分割協議後に見つかった遺言書の内容と遺産分割協議の内容が異なる場合は、協議の内容は無効となってしまうのです。

もっとも、遺産分割協議後に見つかった遺言書の内容について、その存在と内容を確認した相続人全員が、すでに終わった遺産分割協議の内容を優先させたいと考えている場合は、遺産分割をやり直す必要はありませんが。

このような事態を避ける意味でも、可能な限り早急に、被相続人が契約していた貸金庫には何があるのかをしっかり確認すべきでしょう。

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