「相手方名義でも財産分与の対象となるか?」車と財産分与

こんにちは。函館市の行政書士 小川たけひろです。

 

離婚する際に夫婦の財産を分け合う「財産分与」ですが、マイホームの財産分与については、よく取り上げられるテーマですが、では、車がある場合の財産分与はどのように行うのだろうかと疑問に思うことはありませんか?

たとえば、

「車が相手方の名義でも財産分与の対象になるのか?」

「車を別居中に購入した場合は財産分与の対象になるのか?」

「車の価値はどう調べるのか?」

「ローンが残っていたら?」

「残ったローンが車の査定額を上回ってしまったら?」

など、車と財産分与に関しては上記のような疑問が多くあります。そこで今回は、車と財産分与について見ていきます。

 

〇相手名義の車は財産分与の対象になるか?

婚姻中に築かれた財産で車を購入した場合、その車は夫婦の共有財産となり、財産分与の対象となります。そのため、特にローンなどがない場合は、車の現在価格を折半して分け合う形になります。

また、共有財産であれば、相手名義の車であっても財産分与の対象となります。そして、離婚後も相手が車を所有する場合、車の現在価格の半分を、現金などの形で相手から受け取ることができます。

 

〇別居中の車の購入には注意が必要

それでは、別居中に車を購入した場合、その車は財産分与の対象となるのでしょうか?

財産分与の対象財産は、別居時点で存在する財産であるので、別居後に購入した物は対象になりません。なので、別居後に購入した車は財産分与の対象にはなりません。

ただし、共有財産(預貯金など)を購入資金として持っていて、それで車を購入した場合、購入資金は財産分与の対象となります。

たとえば、別居した時点で300万円の貯金があり、相手が貯金を車の購入資金に全てあてたとしても、もう一方の配偶者には、その購入資金の半分、つまり150万円分の財産を受け取る権利があるのです。

 

〇車の価値はどう調べるのか?

車を財産分与の対象として清算するには、まず、その車が現在どのくらいの価値があるのか知る必要があります。現在では、直接店頭に車を持ち込まなくても、ネットには中古車価格の検索サイトがたくさんあるので、車種や型式などを入力すれば大まかな相場がわかります。

またレッドブックなど自動車価格月報で調べることも可能ですが、通常図書館などには置いていないため、参考しにくいかもしれません。

もちろん、ディーラーなどに直接持ち込んで査定してもらう方法もあります。複数のサイトや方法で金額を算出しておくと、より正確な価格をつかめるでしょう。

 

〇車のローンが残っている場合はどのように考えるか?

では、相手名義の車とローンが残っている場合、財産分与はどのように考えるのでしょうか?

たとえば、婚姻中に購入した車のローン残高が80万円あり、離婚時点での車の査定価格150万円だったとすると、この150万円から80万円を引いた70万円を二人で折半することになります。

そのため、相手がそのまま自分の名義で使用して、ローンも払うのならば、配偶者には、財産分与として70万円の半分の35万円を現金などで支払うことになります。

 

〇残ったローンが車の査定額を上回っている状態だったらどうなる?

ローンの残債が査定額を上回る、いわゆる“オーバーローン”の場合、車の価値はマイナスになります。このオーバーローンの場合、財産分与はどのように考えるのでしょうか。

不動産や車が、オーバーローンの場合、資産価値無しとして、財産分与の対象としないのが一般的です。通常、ローンの残債がある状態で、相手が資産価値のない車を所有して、使用し続ける場合、車の所有者がローンの残債を全額負担します。

 

〇車を財産分与する場合のポイント

車も他の財産と同様、財産分与の対象となります。仮に車が相手名義であっても、夫婦の共有財産であれば、財産分与の対象となりますので、話し合って財産分与を進めていきましょう。

また、車にローンが残っている場合、車の査定額からローンの残債を差し引いた額が、その車の現在価値となります。ディーラーやネットの情報などで査定額を算出して、財産分与の額を決めていきましょう。

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