不倫の期間や回数によって慰謝料の額は変わるか?

 

こんにちは。函館市の行政書士 小川たけひろです。

 

配偶者が不倫をして、不倫相手に慰謝料を請求しようとする場合、いったい、どのくらいの金額を請求できるのか気になるところでしょう。

もちろん、不倫の回数や期間によって額は変わってくるのでしょうが、実際に、慰謝料の金額が算定される場合にどういった基準で決定されるのか詳しく知っている方は少ないと思います。

今回は不倫の期間や回数が慰謝料額にどう影響するのか見てみます。

 

○不倫期間は慰謝料にどのように影響するのか?

これは、不倫期間が長ければ慰謝料の額は高くなり、不倫期間が短ければ慰謝料の額は低くなります。

では、「長い」あるいは「短い」はどのように判断されるのでしょうか?

まず、不倫期間が数年であれば、常識的に見ても“長い”といえるのではないでしょうか。また、1年程度の場合でも“比較的長期間”としている判例があります。

さらに、5か月程度の不倫期間でも慰謝料の増額要素としている判例も見受けられます。

他方で、不倫期間が1、2カ月程度である場合には“短い”と判断されている判例があります。したがって、1~2か月程度の不倫期間であれば、“短い”と判断される可能性があります。

 

○不貞行為の回数は慰謝料額にどう影響するのか?

これについては、不倫期間と同じように、不貞行為の回数が多ければ慰謝料が高く算定され、不貞行為の回数が少なければ慰謝料が低く算定されます。

過去の判例によると、不貞行為の回数が10~20回を超えるようであれば“多い”と判断され、慰謝料が高くなる可能性が高いと思われます。

しかし、実際の不貞行為の回数を立証することはなかなか難しいことなので、不倫期間が長いことや、実際に不貞行為に関するメールや写真といった証拠物から推認することになるでしょう。

また、不貞行為の回数が1~3回程度であれば“少ない”と判断されているようです。

 

○不倫相手との間に子どもができた場合はどう評価されるか?

不貞行為の結果、配偶者と不倫相手との間に子どもが生まれた場合や、子どもが出来たが中絶した場合などは慰謝料の増額要素となるのでしょうか?

これについては、不貞行為の結果として妊娠したという事情は、その結果が、出産しても中絶しても慰謝料の増額要素となります。

裁判所はこのあたりの事情については厳しく判断しているようです。

実際に、不倫相手との間に子どもができたという事情は、行為の悪質性、被害配偶者が受ける精神的苦痛の大きさから、慰謝料額が高額なる傾向にあり、260万円~550万円の範囲の慰謝料の支払いを命じた判例が多くなっています。

このようなことから、不倫期間の長短や回数、不倫相手との間に子どもができたかどうかという点は、慰謝額の増減を考慮するうえで重要な要素になると考えられます。

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