離婚した夫が死亡した場合、遺族年金はもらえるか?

こんにちは。函館の行政書士 小川たけひろです。

 

年金制度に加入していた場合、被保険者である夫が死亡した場合に一定の基準で遺族に支給されるのが「遺族年金」といわれるものです。

基本的には、離婚後は、別れた妻は、他人であり、夫の遺族年金を受給することはできませんが、いくつかの条件をクリアすることで、子どもは、遺族年金を受け取ることが可能となります。

まず、遺族年金には「遺族基礎年金(国民年金))と「遺族厚生年金」の2種類があります。(「遺族厚生年金」加入者であると同時に「遺族基礎年金」加入者である者を「第2号被保険者」といいます)

このうち「遺族基礎年金」は、① 子のある妻又は② 子に支給されます。

元夫が再婚して、その再婚相手との間に子がないと、再婚相手の妻には遺族基礎年金は支給されません。

離婚した妻にも、もちろん受給資格はありませんが、死亡した夫と離婚した妻の子との間に、生計維持関係があったならば、その子に遺族基礎年金が支給されることになります。

そして遺族厚生年金は、遺族基礎年金が支給される者に対して支給されるので、この元夫婦の子は遺族厚生年金も受け取れることになります。

ただし、この子に、生計を同じくする父もしくは母があるときは、その間、遺族基礎年金の支給は停止されます。この子が前妻である自分の母親と一緒に暮らす間は、子は「受給資格」は持ちますが、支給は「停止」されることになります。

しかし、遺族基礎年金の支給を「停止」されても、その子は遺族基礎年金の「受給資格」を持っているので、遺族厚生年金を受け取ることができ、結局、この子は「遺族厚生年金」だけが支給されることになります。

そして、この子は18歳到達後3月まで、つまり、高校を卒後するまで、遺族年金が受け取れます。そして、この後は、現在の再婚相手である妻が受け取ることになります。

この場合、元夫と「再婚した子供がいない妻」より、「元夫の子」である18歳(到達後3月までの)子供の方が、優先されることになりますが、こうした「遺族厚生年金」を子供が受給するためには、生前父親との間に生計維持関係があったことが必要です。

ここでいう生計維持関係というのは、生活費や養育費等の経済的な援助が行われていたということです。

このことを証明するために、養育費の振込みが定期的に確認できる通帳や、養育費を受け取った際に、元夫に書いた領収書の控えなどが証拠となります。

こういった、万一の場合のことも考慮して、離婚する際は、やはり養育費の取り決めをきちんとしておくべきでしょう。

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