離婚に伴う慰謝料について

慰謝料請求が認められる場合と認められない場合

慰謝料とは精神的な苦痛に対する損害賠償のことをいいます。不倫などの不貞行為や暴力行為などで、離婚の原因を作ってしまった夫婦の一方から他方に支払われる賠償金が慰謝料と呼ばれるものです。

慰謝料請求が発生する離婚原因は、上記の不貞行為や暴力行為、虐待行為といったものに限定されるわけではありません。

夫婦の一方が性交渉を拒否したり、性交渉に全く無関心であった場合に、他方の配偶者から離婚と慰謝料請求が認められることもあります。

しかし性格の不一致のような、離婚の原因が明確でない場合や、離婚原因の程度が、夫婦の双方に同じ程度にある場合には慰謝料という問題は発生しません。

また、夫婦関係がすでに破綻してしまった後で、相手方配偶者が他の異性と関係を持ったとしても、離婚との直接の因果関係がないので、そのような関係を持ったことに対する慰謝料請求は認められていません。

 慰謝料額の基準

慰謝料は、精神的苦痛に対する金銭賠償という性格を持つものですが、個人それぞれによって、精神的苦痛の程度も違ったり、離婚に至る経過や原因も離婚ごとに違うので、慰謝料額について、画一的な基準を定めることは難しいのが現実ですが、以下のような事項が慰謝料を算定すべき際に考慮すべきものとされています。

①離婚の有責性の程度

②背信性の程度

③精神的苦痛の程度

④婚姻期間

⑤当事者の社会的地位

⑥経済力(支払い能力)

⑦未成熟子の存在

⑧離婚後の要扶養

 相手方(夫又は妻)に対する慰謝料請求の方法

離婚に伴う慰謝料は,離婚請求と同時に請求するのが一般的ですが,離婚が成立した後でも請求可能ですが、時効があるので注意が必要です。

 離婚請求と同時に慰謝料を請求する場合

離婚の話し合い(他に、財産分与や養育費などの事項)とあわせて,慰謝料の金額・支払方法をどのようにするか当事者間で話し合いをすることが一般的です。

そして、慰謝料についての話し合いがまとまった場合は,しっかり書面(可能であれば、公正証書)にしておかれることを強くおすすめします。

 当事者間で話し合いをすることが不可能な場合や、話し合いがまとまらない場合

このような場合には,家庭裁判所に,離婚,慰謝料請求の調停申立をし,調停の場で話し合いをします。調停がまとまらなければ,審判という形で家庭裁判所が慰謝料につき定めます。

 離婚が成立した後に慰謝料を請求する場合

離婚の時から3年を経過したときは,時効によって慰謝料を請求することができなくなりますので注意が必要です。

まずは、慰謝料の金額・支払方法をどのようにするか当事者間で話し合いを試みるのが一般的です。

そして,慰謝料の額・支払い方法等について話し合いがまとまった場合は,しっかり書面(可能であれば、公正証書)にしておかれることを強くおすすめします。

また、当事者間話し合いをすることが不可能な場合や話し合いをしてもまとまらない場合があります。このような場合には,家庭裁判所に慰謝料請求の調停申立をし,調停の場で話し合いをします。調停がまとまらなければ,審判という形で家庭裁判所が慰謝料につき定めることになります。

 不貞行為の相手方への慰謝料請求

配偶者の不貞行為によって離婚になった場合、配偶者に対する離婚及び慰謝料請求とは別に,不倫相手に対して慰謝料を請求することも可能です。詳細は下記の項目をご参照ください。

①不貞行為の相手方に慰謝料請求する場合の要件

②不貞行為の相手方に慰謝料請求する場合の流れと具体的な方法

③不貞行為に対する慰謝料額の相場

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